気をつけたい表記ゆれ

表記ゆれとは何か

表記ゆれとは、一つの記事のなかである言葉の表記が統一されていないことを指す。
WEBライティングでは避けるよう推奨されているポイントなので、これから文章を書こうという人は表記ゆれについて知っておこう。

たとえば、「おこなう」を漢字で書けば、通常は「行う」である。
しかし、パソコン入力では「行なう」という候補も現れる。
手書きと違ってパソコンで文章を作成していると、多くの変換候補のなかから勝手に意図しない候補が選ばれることがあるので注意が必要だ。

同じ文章中に「行う」と「行なう」の2パターンの送り仮名が使われていたら、読者はどう思うだろうか。
1回ぐらいなら気にならないかもしれないが、表記ゆれが何度もあると、単なる間違いなのか、何かの意図があって使い分けているのかと混乱させることになる。
特に意図がないのであれば、表記は一つに統一しておくべきだ。

表記ゆれのパターン

表記ゆれには、パソコン入力では特に起こりやすいパターンがある。
たとえば、先ほども挙げた送り仮名だ。
「見る」や「切る」など2文字の言葉はともかく、「やわらかい」のように長い言葉になると「柔らかい」と「柔かい」の2つの候補がある。
パソコン入力では必ずしも正しい送り仮名が表示されるとは限らないので、注意が必要だ。

また「やわらかい」の場合、「柔らかい」だけでなく「軟らかい」や「軟かい」という表記もある。
こちらも混在しないように、あらかじめ表記を統一しておこう。

同じ読み方で漢字の候補がいくつもある言葉の場合、表記ゆれを防ぐだけでなく、読みやすさの観点からも表記の仕方に気をつける必要がある。
たとえば、「かかわる」という言葉の場合、「関わる」「係わる」「拘わる」という漢字の候補がある。
それぞれ異なる意味を持つので、本来なら自分の意図する意味の漢字で表記すべきなのだろう。
しかし、その都度異なる漢字を使うと文章が読みにくくならないだろうか。
このような場合、「かかわる」とひらがなでの表記に統一するのがWEBライティング的には推奨される。

ほかにも表記ゆれのパターンとして、英数字の半角と全角の表記ゆれ、また数字なら算用数字と漢数字の表記ゆれもよく見られる。
英字についても、大文字と小文字の表記ゆれには注意が必要だ。

表記ゆれを防ぐために

表記ゆれを防ぐには、先にも述べたようにあらかじめ表記を統一しておくことだ。
ただし、クライアントから依頼を受けて記事を書く場合はクライアントの意向を確認しておく必要がある。
ときどき「検索でヒットしやすいように適度に表記ゆれを混ぜてくれ」という依頼もあるので、正しい文章か否かにこだわるのではなく、クライアントの求めるとおり書こう。