効果的な体言止めの使い方

体言止めとはどんな表現?

体言止めとは何かを知るためには、体言とは何かを知っておく必要がある。
体言とは、文の構成要素のうち用言ではないパートだ。
わかりやすくいうと、「犬」や「メロン」や「イヤホン」などの名詞、「彼」や「彼女」、「あれ」や「それ」などの代名詞のことを指す。
こうした言葉で文章を終結させる技法が、体言止めなのだ。

たとえば、「日本を代表する花といえば桜。」が体言止めを使った文章だ。
通常なら「日本を代表する花といえば桜です。」など、「桜」という名詞(体言)のあとに述語が来る。
それを、あえて述語を省略して名詞で言い切ってしまうのが体言止めの特徴だ。

体言止めというと倒置法のことかと勘違いする人もいるが、ちょっと違う。
体言止めとは、文章の語順は通常どおりなのに、文末だけ名詞や代名詞で言い切るのが特徴である。
倒置法とは、その名前のとおり文章の語順を通常とは逆にする。
たとえば「美しい花を見てとても感動しました。」という文章を倒置法を使って表現すると、「とても感動しました。美しい花を見て。」となるのだ。

体言止めはWEBライティングでもしばしば使われるが、倒置法はめったにお目にかからない。
一方、短歌や俳句などでは一般的な技法であり、散文でも手紙や日記など私的な文章中には比較的多く見られる。
いずれにせよ、客観的な描写が求められるビジネス向けの文章には不向きである。

体言止めを使うメリット

体言止めを使うメリットは、そうでない場合より簡潔な印象を与えられることだ。
先に挙げた例文なら、「日本を代表する花といえば桜です。」より「「日本を代表する花といえば桜。」と言い切ることで全体的に引き締まった印象になるとともに、読み手には最後の名詞の印象が強く残る。
その効果を狙って、広告などアピールしたい何かの紹介文に使われることが多い。

また、すべて言い切らないことで文章に余韻を持たせられるというメリットがある。
ただ、こちらの効果はWEBライティングよりも詩的な文章向けだ。
結論を曖昧にするような印象にもなりかねないので、客観性が重視されるWEBライティングにはあまり適していない。

体言止めを使う際の注意点

WEBライティングでは、体言止めは連発しないよう注意が必要だ。
自分のブログならかまわないが、特にクライアントから案件を請け負って作成する記事では、体言止めはあまり好まれないので勝手な使用は厳禁だ。
特に、正確な情報を伝えることが目的の記事では、読み手に誤解を与えかねない。
体言止めを使うと、修正を指示されることもあるだろう。

もちろん、クライアントや案件によっては、体言止めも使ってフランクな文章を書くように求められることもある。
いずれにせよ、依頼を受けて書く文章についてはクライアントの指示に従って書くことが大切だ。